北海道の日本秘湯を守る会の宿。
上の湯温泉 銀婚湯。
この宿の一番のウリはその非凡な温泉でしょう。
まず、塩化物ーナトリウム・炭酸水素塩泉のお湯が素晴らしい。
かすかに茶褐色に濁り、ほのかにオイル臭がします。
源泉温度、成分含有量、湧出量も十分。
若干ヌルヌルとした肌触りを感じ、湯上りの保温効果も高いです。
5本の自家源泉をブレンドして浴槽で贅沢に掛け流して利用しています。
どの浴槽にも濃厚な成分が鍾乳石のように付着しています。
宿には2つの内湯と露天風呂、そして内湯の家族風呂があります。
時間によって男女が入れ替わります。
内湯は湧出量の豊富さがないと出来ないほどの広い浴槽です。
しかし、この宿の一番の魅力は隠し湯めぐりでしょう。
近隣一帯の森は銀婚湯の森と呼ばれ宿の敷地だというから驚きです。
そしてこの森には5つの温泉が点在しているのです。
一番遠い温泉までは歩いて10~15分といったところでしょうか。
途中、吊り橋なんかもあって、完全にハイキング気分です。
丸太をくり抜いて作った湯船やら巨大岩をくり抜いて作った湯船など
それぞれに特徴のある温泉を自分の足で確かめに行くのがなんとも魅力的。
まるで温泉のアトラクションのようです。
しかも贅沢なことに、それぞれが貸し切り湯となっており、
宿の帳場で木札を受け取ってから入りにいくのが銀婚湯方式。
泉質とロケーションだけでも非凡なのに、
こんな楽しみ方が出来るのがこの宿の最大の魅力でしょう。
温泉好きにはたまらないお風呂がたくさんですが、
この温泉に負けないくらいの料理の質、そしてサービスの質であることも
最後に付け加えておきましょう。
Takuma@一般道各駅停車の旅