日本一の自然湧出量を誇り、観光地としても我が国の代表格である草津温泉。
湯畑を中心に大小の温泉旅館が数多く並び、その歴史の古さからも趣きは満点。
そんな旅館の中でもひときわ格調の高い旅館が街の外れにあります。
それが料亭旅館つつじ亭。
立派なエントランスを車で入ると、すぐに係の方が丁寧な対応で歓迎してくれます。
お客様に車庫入れの手間もかけさせない気配りも脱帽です。
玄関に入ると立派な胡蝶蘭とウエルカムドリンクの抹茶&和菓子でお出迎え。
3千坪ある敷地には立派な中庭の風景が広がり、和の趣きはMAXです。
この中庭は夜の帳が下りると素敵な夜景となります。
ロビーを左に進むと、2階建て6部屋が設備された本館と大浴場。
右に進むと、食事処、談話室、そして自慢の離れが4戸。
全ての部屋には温泉風呂があり、離れは露天風呂となっています。
源泉は共に万代鉱源泉。
数ある草津の源泉の中では一番メジャーな源泉で、
無色透明ながら酸性が一番強い源泉と言われています。
大浴場には内湯と露天風呂と老舗旅館には珍しくサウナもあります。
全ての部屋に温泉が完備されているので、いつ入っても独り占めの確率が高いです。
我々は「花菖蒲」という離れに泊まりました。
10畳の格式高い和室と6畳の我が家のようなこたつの和室。
そして立派な庭を2面で望む、L字型の広縁。
全てが非日常を感じるには十分過ぎる空間です。
冷蔵庫の中にはビール500ml、缶のお茶とコーラ、500mlペットの水が2本、
これが全て無料サービスというのは嬉しいです。
身体を洗うシャワールームの奥には部屋専用の露天風呂。
ここに惜しみなく草津温泉万代鉱源泉が注がれています。
湯量が豊富な草津温泉ならではの露天風呂です。
温度が高いので熱湯に弱い方は源泉をコックで止めて少し冷ましてから入りましょう。
夕食はというと、今となっては珍しいお部屋食。
料理は一度にテーブルに並ぶのではなく、
一品一品が作り立てで運ばれてくるスタイルで、
温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに、
一番美味しい瞬間を食べられます。
料亭旅館を名乗るだけに食事へのコダワリは高いものを感じます。
この日のメインは和牛のステーキでしたが、メインに至るすべての料理が
非常に高い品質であったことは言うまでもありません。
軽く炙った白身魚の美味しさが特に印象的でした。
これもすこぶる美味でした。
またディナーの量が適量で嬉しいです。
だいたいの旅館は食べきれない程の量で食べ過ぎでしまうのですが、
つつじ亭はまさに丁度満腹といった量です。
仮に足りない場合も安心です。
なんとお夜食まで用意してくれていました。
どこまでも抜け目のないサービスです。
食後は談話室で音楽鑑賞や読書が楽しめます。
音響効果抜群のスペースで、冬には薪ストーブが炊かれます。
朝食もレベルの高いものでした。
ご飯に生わさびとダシ醤油で食べるスタイルが珍しいですが美味です。
和の旅館ながらシーザーサラダやデザートなどが洋なのもユニーク。
朝食後のチェックアウトも11時と遅めなので、もう一風呂入れます。
さらにチェックアウトはお部屋でというのもとってもお客様目線です。
さらに最後のお見送りの際に温泉饅頭のお土産を頂きました。
何から何まで一流のサービスになんだかとても洒落た気分になれました。
Takuma@一般道各駅停車の旅